正倉院展をじっくり楽しみたいという方向けの記事です
奈良の秋の風物詩「正倉院展」が始まった
今年も始まりました、「正倉院展」。会期には奈良が一気に活気づく時期です。2022年10月29日(土)から11月14日(月)までの17日間は、街中のあちらこちらでイベントが催され街歩きも楽しくなります。
毎年何が展示されるかわくわくしますが、今年は初出陳8点を含む59点の品々が出陳され、目玉となるものはリーフレットに掲載されている漆背金銀脱八角鏡や金銀平脱皮箱、銀壺などでしょうね。
個人的に、フェリシモコラボでバッグが発売される漆背金銀脱八角鏡がお目当てです。かわいい…。ポップアップストアに現物がありました。それは後程。
完全予約制なので当日券はなし(裏技あり)
コロナ禍のあおりを受けて、正倉院展は完全予約制になっています。観覧には「前売日時指定券」の予約・発券が必要です。 事前予約のみで、当日券の販売はありません。
ただ、チケットを購入していなかったという人でも、空きさえあれば入場できる可能性はあります。ローソン・ミニストップ店舗のLoppiのみ、空き枠を当日購入可能です。
無駄に長い行列に並ばずに済むテクニック
正倉院展は全国各地から観覧者が訪れ、入場には長い列ができることはご周知のとおり。コロナ禍となってからは、完全予約前売りチケット制ですので以前ほどの混雑ではありません。
それでも、各入場時間ごとに長い行列ができます。展示室の混雑を避けるため、入場数もコントロールしながらですのでなかなか列も進みません。実際、私が行った会期3日目の10時の部で、10時05分頃には列が直角に曲がってこのくらいまで伸びていました。
出来れば並ばずに入場したいですよね。とくに、観光で奈良にいらしている方ならなおのこと。実は、並ばずに入れる技があるんです。しかも、公式がアナウンスしているので違法なことではありません。どうするか?
はやる気持ちはわかりますが、どうせなら待ち列が解消してからのんびり入場する方が楽ですよね。だって、入れ替え制ではないのです。10時から入場のチケットで10時45分に入場しても11時までに出ろとというわけではないのです。
会場内も、行列に沿ったままだとお目当ての宝物も人の流れに流されて思うように見られないことも。人が引けてからだと、心行くまま自分のペースで鑑賞できます。
今回の見どころは中央の展示物をチェックしておけば外さない
四方から見られるから意外とじっくり鑑賞可能
文様が精緻、拡大パネルと見比べると理解がはかどる
かわいい!バッグにしたい気持ちに共感
写真じゃ地味だけど、これこそ現物見る価値あり
単眼鏡欲しいと思いました
モダンでかわいい、手元に置いておきたい意匠。ミュージアムグッズにもなってた。
より深い鑑賞を望むなら単眼鏡+音声案内を
自分は美術に明るいわけではありません。気になる展覧会があれば足を運ぶくらいの庶民です。展示も解説を読みながら展示品を眺めるというごく一般的なスタイル。
ただ、正倉院展3回目にしてやはり単眼鏡があったらいいなと思いました。ガラスケースの中の宝物は、いくら顔を近づけたとて50~70センチは離れているのでしょうか。大きな造作のものならともかく、今回の水鳥形なんて大きめのボタンくらいの大きさ。細かな彩色などに鑑賞が及ばずもどかしい限り。鳥獣花背円鏡も、獣や鳥が肉眼ではよくわからずもったいないなと痛感。
単眼鏡をお持ちの方がちらほらいらして、見えているものが違うのだろうなといささかうらやましくなりました。来年に向けて検討しようかな。
私は利用しませんでしたが、入場してすぐのところに音声ガイドのレンタルもありました。より深く理解したい人には良いのではないでしょうか。1台600円(税込み)でした。
宝物の余韻に浸りながらミュージアムグッズを選ぼう
新作たくさんあった!
展示室でたところには、宝物をモチーフにしたグッズ売り場が。ハンカチーフやしおり、クリアファイルにお香、マグネットなど、お手頃価格で欲しくなるものがたくさんあります。一筆箋も種類豊富でした。
便利なことに、コード払いにも対応。スタンプ台もこのエリアにありました。お茶席も復活していました。
会場の外にも特設ショップがあります。こちらは、財布やバッグなどのちょっといいものという感じでしょうか。中川政七商店コラボグッズもありました。
フェリシモコラボのバッグの見本品もここに。プリントが素敵で他にはないですよね。惜しむらくは素材。私の年齢で持つのは微妙かなぁ。
もちろん、奈良博の地下のミュージアムショップにも、正倉院展関連グッズおいてますよ。
正倉院展期間中は奈良公園や周辺施設でイベント多し
正倉院展をじっくり見てお買い物したあとは、ちょっと周辺をぶらぶらしてみませんか。奈良公園ではフードイベントが催されていましたし、「あるくん奈良スタンプラリー」というイベントも始まっています。
若草山が見晴らせるバスターミナルの屋上では、菊人形展の会期中でした。額田王などの人物のほか、正倉院の宝物もモチーフになっていて、にやりとさせられます。
せっかくなら本家本元の正倉院も見ておこう
お天気が良ければ、散策を兼ねて正倉院そのものを見に行くのもいいですよ。徒歩15分ほどです。時間だけ終わりが早いので気を付けてください。
個人的には、先に東大寺の二月堂にのぼり古都の街並みを眺め、観光客の少ない小道を歩きながら正倉院まで散歩するのが好きです。入江泰吉の写真の世界観そのままで、奈良らしさが感じられると思います。いいですよ。
まとめ:正倉院展をめいっぱい楽しむコツ
古からの宝物と対峙できる一期一会の機会。せっかくなら、行列で疲れることなくのんびり満喫したいですよね。この記事が正倉院展鑑賞のお役に立てれば幸いです。